知的障害児は幼稚園入れない?
はーちゃんの幼稚園について実は何も考えずに、お兄ちゃんと同じところへ行こう!と思っていました。そのため、他の幼稚園には目もくれず、申込み時期になったら願書もらって出せばオッケー!だと思っていました。
兄弟が在園または卒園した子は優先的に入れることも知っていたので、希望すれば必ず入れるはず。しかし、現実はそんなに甘くはなかったです。知的障害、多動、持病のため、お断りされてしまいました。
何度か理事長先生や園長先生と面談してお願いしてみましたが、とりつく島もない・・うちでは到底無理です、見られませんの一点張り。とてもショックでしたし、悲しかったです。
知的障害のある息子にとって、幼稚園選びは思った以上に大きな壁があると痛感した出来事です。

これからどうすればいいの・・
子育てコンシェルジュに相談
断られたショックもあり、最初は厄介な子を預かりたくないのかな・・と疑っていましたが、理事長先生はもっとこの子のためにふさわしい園があるのでは??と心配してくれていたのでした。
最終的に、理事長先生みずから調べてくださった資料(手書きの書き込み多数アリ)と、区役所の子育てコンシェルジュさんの名刺を渡されました。話はつけてあるから、この人に相談しなさいと。
とんでもない神対応!!理事長先生!!
疑ってしまった自分が恥ずかしい・・。とにかくすぐに区役所に向かいました。そしてここで初めて、私の住む地域では、、障害児に限り、親が働いていなくても公立の保育園で預かってくれると知りました。
ようやく見えた希望の光!なんと、家から通えるところに看護師さんもいる保育園がある!

私の住む区ではなくて、隣の区に位置していたので全く存在すら知らなかったのですが、地図で見るとお兄ちゃんの行ってた園よりむしろ近いぐらいでした。もっと調べればよかったかも・・すぐに隣の区役所に行き、見学の予約、そして入園希望の申し込みとトントン拍子に話が進んでいきました。
入れそうな園が見つかったことは本当に運が良かったと思います。見学に訪れた際に、「また来春にお会いしましょう」と園長先生が言ってくださり、はーちゃんを受け入れてもらえたことが心から嬉しく、ありがたかったです。
事前のリサーチは大事!
はーちゃんの場合、幸運にも恵まれ良い園が見つかりましたが、もっと自分で調べておけばよかったと後悔しました。
障害のある子どもを連れて行動するのは大変ですが、積極的に地域のママサークルや園庭開放なんかに通っていると、ネットでは調べられないような地域の情報を知ることができます。いろいろな園の園庭を、まずはのぞいてみて、うちの子がこの中に入ったらどうだろうと想像してみたり、こどもたちや先生の様子を見ておくと良いと思います。
お兄ちゃんの時はかなり頑張って、ここだ!と思う園がみつけられました。(今回はその園がダメだったので、どうしようもないのですが・・)
特に運動会や発表会に力を入れている園では、知的障害や発達障害の子は先生の指示通りにやるとこが難しく、受け入れてもらうのは難しいかもしれません。周りの保護者からの視線が痛い・・なんてこともあります。
雰囲気が良さそうだなと思う園があれば、来年度の入園でなくても、早くから園に相談しておくと安心です。もしそこで対応が悪くても、早くから行動していれば、また次を探す時間もあります。
うちの場合、
はーちゃんの障害に対する自覚の無さ、
お兄ちゃんを同じ園に入れると根拠のない思い込み、
幼稚園のリサーチ不足
この3点セットを願書提出の直前に思い知ったわけです。うちのようにならないためにも、早めに行動しましょう。
はーちゃんの園生活
なんとか無事に園に通えることになったはーちゃん。初めての園生活はどうだったかというと・・
とても良かった!!
はーちゃんが入園したのは、公立の保育園型こども園です。ほかの子は親御さんがお仕事をされているので夕方までいますが、はーちゃんは14時まで預かってもらえました。(服薬の時間の関係で少し早くお迎えに行っていましたが)病気や障害のある子を預かれる園に指定されているので、保育士かつ看護師の資格を持つ先生も2~3人います。
1クラスは12名ほどで、先生は3人ついてくれるのでかなり手厚いと思いました。お兄ちゃんの幼稚園は私立の幼稚園型こども園で、30人のクラスを2人の先生でみていたことを考えると、やはり障害のある子をみるのは無理だなと感じました。

午前中はずっと外遊びで、水遊び、泥遊びなど、はーちゃんの好きな遊びをとことんやらせてもらえました。園庭のみならず、近くに大小たくさんの公園があるので、いろんなところにお散歩に連れて行ったりもしてくれました。
はーちゃんは3歳から入園しましたが、クラスのお友達はみんな1歳ぐらいから通っている”先輩”なので、はーちゃんのことを弟のように面倒をみてくれて、親としてはとても助かりました。幼稚園では入園直後はママが恋しくて泣いてる子が多いので、保育園児のたくましさにすっかり感心してしまいました。
運動会や発表会もありましたが、とても和やかな雰囲気の中、みんなが主役、みんなで頑張る姿を、お家の人に見てもらうのが嬉しい!という感じでした。幼稚園では親も子どもたちも、けっこう緊張感が漂っていたので、全然違うなと思いました。
最初は全く参加する気がなかったはーちゃんでしたが、回を重ねるごとに参加できることが増えていって、最後の運動会はリレーやダンスも参加していました。記念写真もノリノリの笑顔で、ずっと座って撮影を待つことができました。
全体的にアットホームな雰囲気で、はーちゃんにとっては無理をすることなく過ごせたのではないかなと感じています。私自身も、お兄ちゃんの幼稚園とは違った良い面がたくさんありました。決まった制服や手作りグッズの指定もなく、保護者の会や役員がないので、親の負担はすごく軽かったです。
まとめ
障害のある子は幼稚園に入れないことがありますが、地域で必ずどこかに受け皿があるはずです。あきらめずに地域の子育て相談窓口に行きましょう。
自分でリサーチするのも忘れずに!
最終的には本人が楽しく安心して過ごせることが一番大切です。そして二番目に親の負担が少ないこと。
障害や病気の有無にかかわらず、みんなが楽しく安心できる居場所。そういう園がたくさん増えればいいなと思います。