
児童発達支援ってなんだろう?
はーちゃんが知的障害だとわかり、発達を診断してくれた先生から”児童発達支援”を受けてみてくださいと勧められました。
児童発達支援??なんだろう・・・
児童発達支援とは、発達に遅れや障害がある子供たちが、日常生活で必要なスキルを身につけるための総合的な支援を提供する福祉サービスです。
(小学生になると、呼び名が「放課後デイサービス」になり、児童発達支援と合わせて「療育」と呼ばれることもあります)
ゆっくり育つ子のサポートをしてくれるところですね!
公的機関の支援センターのようなところや、民間の事業所などで受けられます。

どうすれば受けられる?
児童発達支援を受けるには、「受給者証」が必要です。
受給者証を取得するには、住んでいる地域の役所の福祉課などで申請をします。
その後、児童相談所での面接や行動観察などで判断がなされ、発達支援を受けたほうが良いとなれば、ようやく発行されます。
けっこう時間も手間もかかりますが受給者証を取得すれば、ほぼ無料で受けられます。
(幼保無償化の恩恵です)
地域や収入などによって無料ではないこともありますので詳しいことはご自身で調べてくださいね。
申請時にサービスを提供している事業所一覧がもらえます。受給者証の発行を待つ間に、一覧の中から選んでどんどん見学しましょう。
どんな場所?

はーちゃんの通った施設はすべて民間の事業所です。
5か所ほど体験しましたが、すべてビルやマンションのこじんまりとしたスペースでした。1日10人までと受け入れ人数が決まっているので、先生と子ども合わせて15人ほど活動できる広さです。
体を動かすようなプログラムが採用されているところが多く、小さなトランポリンや巧技台などが置かれていたりします。
壁には先生方の顔写真、今日の予定などが貼られていて、子どもたちが見てすぐわかるようになっています。
どこの施設でも、子どもたちががスムーズに行動できるように動線が工夫され、整然と物が整理されている印象です。
どんな先生?
「児発管」と呼ばれる児童発達支援管理責任者が必ず1名います。個別の支援計画を作ったり、全体のマネジメントをしている人です。
その他に4~5名の先生がいることが多いです。主に保育士や学校の先生の資格を持っています。年齢は様々で、男女比は半々ぐらいです。はーちゃんの通っている運動系の事業所は男の先生が多めです。
(マッチョでかっこいい先生多し)
加えて臨床心理士・作業療法士・理学療法士などの専門的な資格を持つ先生もいます。
はーちゃんが出会ってきたほとんどの先生が、穏やかで子どもの特性や成長をよく見てくれて、とてもかわいがってくれました。
どんなことをする?

その子の特性によって様々な支援があり、事業所によって多種多様なプログラムがあります。
運動によって姿勢を保つ体幹を鍛えるとか、(トランポリン・マット運動・筋トレなど)
集団生活のルールを覚えるとか、(皆で音楽に合わせて歩く/走る・順番を待って行動など)
手先を使った細かい動きを練習するとか(トングや洗濯バサミでつかむ・スプーンの練習など)
その他にも、公園で遊ばせてくれたり、近くのお店で買い物、レストランでの食事、消防署の見学、本格的な体操教室の体験など様々な経験をさせてもらえるところもあります。
(体験型のイベントは実費負担あり、希望者のみが多いです)

はーちゃんが通ったところもそれぞれ全部違っていて、個別か集団か、運動や学習のどちらを多くやるか、先生はマンツーマンか、などなど・・内容は通ってみないとわからないことが多いです。
なるべくたくさん見学に行って、子どもが気に入るところを探すことをオススメします。
基本的には「母子分離」といって、子どもだけを預けて支援してもらうのですが、親は別室のモニターで見れたり、「ペアレント・トレーニング」といって親子一緒に支援してもらえることもあります。
幸いなことに、どこの事業所でも一生懸命はーちゃんを支えてくれて、みんなが成長を喜んでくれました。
週に何回利用できるの?
受給者証に記載された受給日数によって決まっています。はーちゃんの場合は月の日数-8日なので、30日ある月は22日利用できるということです。
だいたい週5で通えることになります。だたし、1日に利用できるのは1か所のみです。午前と午後で違う事業所を利用することはできません。
1つの事業所を毎日週5で利用することも、空きがあれば可能だと思いますが、週2くらいが妥当なのかなと思います。子ども自身が飽きてしまうので。ただし毎日決まったルーティーンが好きな子は同じ場所に行くのが良いかもしれません。
はーちゃんは3~4か所ほどを日替わりで毎日利用しています。いろいろな刺激や経験を与えたいのと、いろいろな人にはーちゃんを知ってもらいたいからです。
(私のレスパイト=休憩時間が欲しい!というのもありますが・・)
利用できる時間は?
事業所によって様々ですが、だいたい2時間くらいです。
幼稚園や保育園に通っている場合は、朝か園が終わったあとの夕方に利用することができます。例えば10時~12時、15時~17時のような感じです。
障害が重く、普通の園に通うのが困難な場合は、1日中利用できる「療育園」などもあります。ただし数は少ないです。
まとめ
- 児童発達支援とは、発達がゆっくりな子をサポートする福祉サービス
- 子どもの特性に合わせて様々な事業所、プログラムがある
- 専門の資格やスキルを持った先生が個別、あるいは少人数に対応してくれる
- 家庭ではむずかしい様々な体験をさせてもらえる
障害があっても、発達がゆっくり・でこぼこでも支援してもらえる場所がたくさんあります。使えるものは何でも使って、楽しく子育てできるといいですね。
おまけ
はーちゃんは普通の保育園型こども園に通いながら、週5で児童発達支援に行きました。直接、支援の様子を見ることはないのだけど、先生方が「はーちゃん、今日ボール初めて投げましたよ!」とか興奮気味に話してくれたりして、日々、私の知らないところで頑張っているはーちゃんが誇らしく愛しい存在なんだと改めて感じることができました。現在、小学生のはーちゃん、多いときは週6放課後デイサービスに行っています。疲れていても行きたがるほど楽しい居場所となっているようです。